レインコートの見直し ~2~
高校生のとき、新聞配達をしていました。あるとき、その新聞社が自社でレインコートを作り、配達員に販売し始めました。8,000円くらいだったかな。
買う買わないは強制ではなかったし、高校生にとってはちょっと高い買い物だったんですが、店長が私にだけ特別半額出してくれるというので買いました。実際、使い始めたら質がとても良かったので雨の日の配達はもちろん、プライベートでも使っていました。
大学生、そして社会人になっても使用していて、それを着て富士山に登ったこともありました。新聞社のロゴが入っているので、随分宣伝したなあ、と思います。
なんだかんだで15年くらい使ったでしょうか、最後は防水機能もなくなり、ふにゃふにゃのただの布になってしまい、「お疲れ様でした。」ということで捨てることを決断しました。
何が優れていたかっていうと、雨が入らないよう防いでいるのに、中でかいた汗はしっかり外に出すということです。今では当たり前になっている性能ですが、それが初めて世に出た時期だったのです。今読んで下さっている方、昭和の香りを感じていますでしょうか?いやいや、笑うかもしれないでしょうが、当時高校生の私には衝撃的だったのです。テレビなんかでもちょっと話題になってましたよ。
それまであったのは、とにかく雨水を入れないというだけの機能を備えた、要は分厚いビニールが洋服の形をして全身を覆っている、みたいなもんです。元祖雨合羽をイメージしていただければ。
2021年10月24日日曜 午後9時